朝日インテックグループの一員として医療機器の販売を手がける朝日インテックJセールス株式会社は、従来のFAX注文を販売管理システムに手入力していた業務を見直し、業務負荷軽減のためOpenText B2B Integration EnterpriseとIntelligent Web Formsを導入。受注業務の一部をデジタル化し、主要代理店からのEDI受注率が向上しています。人財の再配置(ジョブローテーションの促進)やBCP対策の強化にもつながり、システム障害時でも受注が可能な体制を確立しています。
幅広い医療機器をさまざまな医療機関へ供給
朝日インテックJセールスは、世界的医療機器メーカー・朝日インテック株式会社の販売会社として設立されました。最先端の医療機器や技術を日本全国の医療現場に届け、医療従事者と密に連携しています。朝日インテックJセールスのパーパスは、医療の未来を切り拓き、患者様のQOL向上に貢献することです。 朝日インテックは独自のテクノロジーを複合的に組み合わせて高性能製品を生み出しており、低侵襲治療である経皮的冠動脈形成術(PTCA)関連の医療器具で知られ、「心血管治療用ガイドワイヤー」の市場では国内外で高いシェアを持ち、トップクラスの地位を確立しています。
また近年、朝日インテックが開発した医療機器のなかで特に注目を集めているのが、腹腔鏡手術において、助手の役割に特化した協働型助手ロボット「ANSUR(アンサー)」です。ANSURが助手を務めることで、医師不足の解消や働き方改革にも寄与することが期待されています。
朝日インテックJセールスが取り扱う主力商品であるカテーテルは「預託ビジネス」を中心に展開しています。そのため、注文内容も「使用補充」「新規預託貸出」「短期貸出」「転用使用」「買取」など多岐にわたり、小売業とは異なる複雑な業務運用が求められます。
預託ビジネスでは、医療機関・代理店・製品ロットの3つをひも付ける管理が重要となり、代理店からは日々多様な連絡や注文が寄せられています。取引先の代理店は大規模から小規模まで幅広く、循環器内科、心臓外科、消化器内科・外科、血管外科、脳外科、放射線科など多岐にわたる診療科へ、豊富な製品ラインナップを供給しています。
預託ビジネスへの対応を評価しOpenText B2B Integration Enterpriseを採用
EDIの選定にあたっては、複数社の提案を比較検討し、堅牢性・冗長性・拡張性・導入実績・信頼性・セキュリティ・サポート体制などを総合的に評価し、OpenText B2B Integration EnterpriseとIntelligent Web Formsを採用しました。
OpenText B2B Integration Enterpriseは、企業間データ連携(B2B)の基幹ソリューションとして、サプライチェーンの高度化を支援する多彩なアプリケーション群を備えています。Intelligent Web Formsは、EDIデータの作成・参照を簡単に行えるWebポータルとして、業務効率化に貢献しています。
以前からOpenTextのサービス利用実績があり、預託ビジネスへの対応力や実績を高く評価したことが採用の決め手となりました。他社のEDIシステムや業界標準の預託型EDIも検討しましたが、サービスの自由度や取引先への対応力を重視し、自社での構築を選択しました。
導入後は、代理店の規模やIT部門の有無に応じて、直接接続EDIやWeb-EDI、ファイルアップロードなど複数の方式を展開。Web-EDI画面では、マスターを利用した検索・選択機能やチェック機能を実現し、業務の効率化と正確性向上を図っています。
EDI導入により、受注業務を担当する派遣スタッフの体制を見直すことで、人財の再配置やジョブローテーションにもつながりました。
EDI導入後、入力担当者のオペレーターの負担が軽減され、受注処理の精度も向上しました。手入力の必要がないEDI注文は、FAX注文よりも締め時間を柔軟に設定できるようになっています。
また、OpenText B2B Integration EnterpriseをカスタマイズしてEDI化したことで、従来手入力で多くの時間を要していた業務が自動化され、業務負荷の軽減と締切時間間際の入力集中によるストレスも緩和されています。……
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