勤勉な日本人?!
日本でBPMが流行らない理由はいくつかあると思っていますが、私が思う理由の一つが(これまでの)日本人の気質や勤勉さです。
※根拠はありません、あくまで私個人の感覚です。
具体的には、落ちそうなボール(タスク)を気が利く人が拾う。というものです。
海外の人と事務作業などで関わったことがある人は、下記のような経験があるかもしれません。
- 依頼内容を平気で無視する。
- ほんのちょっとした違いや例外だけで仕事がストップする。
- 理解に苦しむアウトプットが出てくる。
日本ではこのような事の頻度は相対的に低いと思います。
つまり、海外では人の作業や判断などになるべく頼らなくても仕事が遂行できるように、仕組みやマネジメントを構築する必要があったのです。(もちろん海外のすべての国がそうであるとは言いません。)それがビジネスプロセスマネジメントなり、BPMシステムです。
ところが日本では効率はどうであれ、仕事が遂行できてしまっています。
落ちそうなボールを拾うことは、ビジネスを遂行する上で非常に重要なことですが、それに甘えるばかりに、(もちろん雇用体系等もありますが)本来システム化やプロセスのシンプル化ができるのに、非効率、属人的、かつプロセスがブラックボックスになってしまっている傾向があると思っています。
IT投資とRPA
私が思う理由もう一つの理由は企業のITへの投資態度です。
※こちらも根拠はありません、あくまで私個人の感覚です(笑)。
抜本的なシステムの構想や刷新がしづらい状況が、今の日本の会社には頻出していると感じています。
① (少額の予算しかないために)小規模で部分最適するためのシステムの導入に留まる。
↓
② 様々なシステムが乱立する。
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③ システム間をつなぐための開発をしたり、人が運用で対応する。
↓
④ いよいよ抜本的な改善を検討するとなった時は、様々なシステムのために課題や検討対象が非常に大きくなってしまう。
↓
⑤ 高額の投資が伴う大幅なシステム刷新は、稟議を通すのもタイヘン、高額の投資失敗も許されない。その責任も取れない(取りたくない)
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⑥ 部分対応的な小規模の改善(システム導入・刷新)に留まる。つまり①に戻る。
ここで救世主として登場したのが、RPA(Robotic Process Automation)です。RPAは上記2つのような課題への対応としては素晴らしいツールです。
RPAの主な利用シーンとしては、今まで人がデスクトップ上で操作していたものの自動化です。
つまり、属人化している作業そのものをそのまま機械化・自動化できる。かつ、ピンポイントにシステム導入もできるので、既存システムへの影響も少ない。ということからバズワードとなるほど一気に検討や展開が進んでいます。
では、これが業務改善のゴールでしょうか? RPAも完全ではありません。デスクトップ定常作業の自動化としては素晴らしい効果を発揮しますが、気の利く人と同じ動きを実現するのは(少なくとも2018年時点では)難しいですし、例外にも対応しようとすると、導入コストや難易度は決して低いものでは無くなってしまいます。また、そもそも根本的なプロセスの効率化などは度外視しています。
そのように考えた時、改めて助けを求めるのがビジネスプロセスマネジメントおよびBPMシステムです。
といっても、これまでのように導入のハードルが高いものでは、残念ながら救世主とはなりません。
DPA (Digital Process Automation)
オープンテキストとしてこの課題への対応としてオファーしているのが、BPMシステムであるOpenText™ Process Suite Platformです。その中でもバージョン16より提供されたEntity ModelingはこれまでのBPMシステムの良い点を活かしつつ、ノンコーディング/ローコーディングでシステムが構築できるよう新たに開発された機能です。
これにより、BPMシステムの導入(言い換えればデジタルトランスフォーメーションの)ハードルをさらに下げ、短期間でシステムを稼働させるためのお手伝いができると考えております。
実はこの流れこそ、Next BPMと呼ばれているDPA(Digital Process Automation)そのものを表しています。
オープンテキスト株式会社
ソリューション部
ソリューションコンサルタント
桐山 幹高